走れダイエットランナー!

ポンコツ夫とポンコツ嫁はん。ランニングで健康維持しつつ映画やテレビ見ながら言いあらそうブログです。

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ネタバレあり:めっちゃ笑った!!映画「ロング・トレイル!」  トレイルを歩く。ただそれだけで分かち合えること。

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(主人公二人、共に70歳をすぎたブライソンとカッツ、トレイルの行手を阻む大きな沢にぶち当たる。なんとか渡れそうな岩場の前でなかなか進めずにいると、二人の若いトレイルランナーが登場。)

 

トレイルランナーA:どうかしましたか!

 

トレイルランナーB:僕たちが先に行って荷物を置いて、戻ってきます!

 

トレイルランナーA:それから戻ってきてお二人の荷物を持ちます!

 

トレイルランナーB:簡単です!大したことじゃありません!

 

カッツ:これも挑戦だ、楽はしたくない。

 

ブライソン:でも感謝するよ!

 

トレイルランナーA:そうですか!

 

トレイルランナーB:じゃあお先に!

 

(飛ぶように岩場を駆け抜ける二人を見ながら)

 

ブライソン:あの2人、爽やかだな!

 

カッツ:ああ!

 

ブライソン:…でもオレ、あいつら嫌い!

 

カッツ:オレも!

 

(二人の老いぼれ、よろよろと岩場を進むが、案の定バランスを崩し、二人とも川にドボン!!)

 

ブライソン:(ずぶ濡れになりながら)よし!うまく行った!

 

カッツ:サッパリしたぜ!!

 

 

 

 

 

世の中の先行きが不透明になると、ランニングブームが起きるという。ランニングは道具がいらないからお金があまりかからないし、世の中への不安は人を走らせるらしい。

 

ランニングの映画ではないが、やはり、カラダひとつで延々と歩く、という映画が立て続けに作られているのは、そんな世情の表れだろうか。最近では、「わたしに会うまでの1600キロ」という映画があった。

 

www.foxmovies-jp.com

 

ただ、「わたしに会うまでの1600キロ」はとてもシリアスで、主人公が旅に出る理由はとても悲劇的なものであったが、本作は違う。とても上質な喜劇だ。

 

映画「ロング・トレイル!」は、孫が3人もいる老いた旅行作家・ブライソンが、ふと、3400kmにも及ぶアパラチアントレイルを徒歩で踏破したいと思い立ち、相棒を募ると、40年前、軽蔑しあって縁を切った旧友・カッツだけが名乗りを上げたので、彼と二人で壮大な旅に出る、という話だ。

 

ブライソンを演じるのはロバート・レッドフォード。80歳になられたようだが、映画の冒頭、友人の葬儀のシーンで喪服で立つ姿は往年の色男ぶりを見せる。

 

驚いたのは、旧友・カッツ役のニック・ノルティだ。と言ってもほとんど「48時間」でエディ・マーフィーとコンビを組む酒浸りの刑事役くらいしか知らないが、あの映画のニック・ノルティは強烈な印象を残している。組織からはみ出し、ほんらい囚人であるエディ・マーフィーにブチ切れながらも事件を解決する敏腕刑事役だった。

 

それが見る影もなく太っている。あまりの外見の変わりようにはびっくりした。

 

とにかく、映画はムチャクチャ面白い!!

 

何気ない会話も、とにかく洗練されたオモシロ会話で、会話を聞いているだけで笑ってしまう。

 

過去に軽蔑しあって別れた2人だから、きついトレイルの旅でも、いつか互いにブチ切れるんだろうな、と思ってみていると…

 

「老い」は彼らを成熟させ、どんなに喧嘩しても、いつか互いを許してしまう。「老い」ならではの優しさに包まれながら物語は進む。

 

物語のクライマックス。足を踏み外し、転落する2人。狭い岩場に落ち、滑落死は免れるが、老いた体では道に戻ることができない。

 

「死」あるのみか…

 

ブライソン:再会が、遅すぎたな…

 

カッツ:ああ…。後悔してる。

 

(その後、二人は、あのトレイルランナーにより発見される。)

 

トレイルランナーA:今すぐ、助けに行きます!

 

ブライソン:あの2人、爽やかだな!

 

カッツ:ああ!

 

ブライソン:あいつら、大好きだ!

 

カッツ:オレも!

 

 

 

 

ランナーなら、多かれ少なかれ、トレイルを走った経験はあるだろうし、その非日常な空間を走る快感は忘れられないだろう。

 

また、ランナーでなくても、山に行ったことがある人なら、その美しい景色の非日常性に魅せられたことだろう。

 

ランナーでもなく、山に行ったことのない人でも、心のどこかで、一度、トレイルと呼ばれる場所に行ってみたい、と思っているのではないだろうか。

 

面白い会話と雄大な景色に、あっという間に映画は終わる。

 

そしてきっと、トレイルに行きたくなる。

 

でもなぜ、人はそれほどトレイルに魅かれるのか?

 

 

 

ブライソン:自然学者ジョン・ミューアがこう言った。「パンを手に入れたらリュックに詰めて、垣根を飛び越えろ!」ってね。

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